Vol.34 ボーナスを貯蓄先取りで積立よう
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「給料は上手にやりくりしよう!マル秘貯めテク」について
コラム「保険とローンの家計簿見直しクリニック」でもお馴染みの、
ファイナンシャルプランナー 吹田朝子さんに
貯蓄のアドバイスをしてもらいました。
吹田朝子 プロフィール
保険会社の企画・調査、予算管理部門を経て
1994年ファイナンシャルプランナーとして独立。
2001年女性ファイナンシャルプランナーチーム
「マネーカウンセリングネットWealth」を共宰。
一般家庭から企業の従業員まで、1人1人の価値観を尊重しながら前向きに相談に応じるのがモットー。
特に保険と住宅ローンが得意。
著作に「『住宅ローン』賢い人はこう借りる! 」(PHP研究所)
「むちゃリッチになる、今日からのお金持ちレシピ (アスカビジネス)」(明日香出版社)がある。
■貯蓄1000万円への具体的なプランは?
ボーナス支出がなければ、
前回に掲載した表のように
年間貯蓄可能額は150万円にもなりますが、
実際は、ボーナスも交際費や被服費などに
当てられていたことが予想されますので、
ここでは、目標貯蓄額の達成に必要な最低限の積立額を提示し、
その額を先取り貯蓄するように心がけましょう。
10年後の1000万円のために、
今後、必要な最低限の積立額は、年間90万円です。
もし、PC用のローンの繰上完済をしたのなら、
その分を上乗せすることが必要ですが、
ここでは、年間90万円をどのように積み立てるかの
具体的なプランを立ててみましょう。
■<ポイント1> ボーナスから着実に貯めて、残りを上手に使う
年間90万円を貯めるようにするには、
毎月の3万円に加え、毎回のボーナスから、
例えば、夏のボーナスで25万円、冬のボーナスで30万円、
計55万円を貯蓄先取りで積み立ててはいかがでしょうか?
ボーナスでまとまった貯蓄ができると、
毎月の積立は無理することなくできますよね。
毎月の支出については、食費などをあまり大幅に節約してしまい、
食生活が偏ってしまうと、人生の大切な時期に
健康を害してしまうリスクさえあるので、
健康管理のためにお金をかけるのは、
ある程度は大切なことだと思います。
■<ポイント2>積立の配分を考える
貯めたお金を使う時期が1年後などではなく、
10年後くらいをイメージしていらっしゃるので、
預貯金のみでなく、投資の要素を入れてもいいでしょう。
ここ5年程度は思い切って、毎年の積立内容のうち、
4割を国内の金融商品、6割を海外投資にしても
いいのではないでしょうか?
国内用には、
・ネット銀行の比較的金利の高い預金か財形住宅貯蓄
・個人向け国債(変動型)
・日経平均に連動するタイプやTOPIXに連動するタイプ投資信託で、
株式市場に上場して株式同様に売買できるETF
(価格の情報も取りやすく、手数料などのコストが低いこと、日本全体の株式に分散投資ができるのがメリット)
の3種類を候補に入れるといいでしょう。
また、海外投資用も、
・米国や欧州、アジアなどの株価指数連動型のETF(上場投資信託)
が、コスト面、分散投資の効果から、
有力な候補にできると思います。
ETFは、最低購入単価があるので、
その額になるまでは、預貯金で積み立てておき、
ボーナス時期などに、投資をするといいでしょう。
毎年、追加で投資していくことにより、
値動きのある商品も購入単価を平準化し、
時間分散によるリスクヘッジがある程度はできます。
そして、積立を開始し、5年を経過し、
換金する時期が近づくにつれて、
投資した内容も徐々に換金し始め、
国内の預貯金や国債への配分を
高めていくのが現実的でしょう。
今回のポイント!
・今までの家計管理や貯蓄プランは、まずまずの合格点。ただし、楽観は禁物で、今後は貯蓄ペースを更にアップしていくことが、目標達成には必要。
・10年後に1000万円貯蓄を達成するために、最低限年間90万円の積立が必要。特に毎月3万円ずつの積立なら、ボーナスから年間55万円分を先取り方式で貯めていくことになる。
・運用期間があと10年程度あるので、積立内容もすべて国内預貯金ではなく、海外投資をぜひ取り入れては?その場合、積立開始5年間は、国内4割(年間36万円)、海外6割(54万円程度)くらいに思い切って配分し、投資は、ETFを積極的に活用すると、低コストで分散投資が可能になる。更に、5年経過後には、使うタイミングに合わせて、徐々にETFなどの投資商品を売却し、国内の預貯金割合を高めていくと換金について安心できる。
2008-03-14 11:07
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