Vol.36 貯蓄プランは考え方にあわせて選ぶ
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「給料は上手にやりくりしよう!マル秘貯めテク」について
ファミリーリスクコンサルタントとして
家計のリスク管理について豊富な相談実績を持っている
ファイナンシャルプランナーの豊田眞弓さんに
貯蓄のアドバイスをしてもらいました。
豊田眞弓 プロフィール
ファイナンシャルプランナー
ファミリーリスクコンサルタント
「マネーカウンセリングネットWealth」を基盤に
個人相談業務を行うほか、マネーコラムの寄稿、
記事の監修、講演などで活躍。
保険、住宅ローン、教育資金、資産運用など、
広く家計のリスク管理をテーマとしている。
ライフワークとして子どもの金銭教育にも携わる。
前回は貯蓄プランを作成しました。
今回は、それを実現するための
節約法などを考えてみましょう。
前回の貯蓄プランによって、
今後の自分への仕送りとして、
月5万円、ボーナス月35万円を貯蓄する必要が
あることがわかりました。
はたして、このプランが成り立つ家計に
することができるのでしょうか。
家計簿を拝見すると、24万円の手取収入に対して、
支出は21万1000円(3万円の積立含む)で、差額は2万9000円。
これが使途不明金にならずに
貯蓄可能額となっているとの前提に立てば、
今のままの家計でも毎月5万9000円の貯蓄が可能です。
また、ボーナスからの支出についての記載はありませんでしたが、
ほぼ全額が貯蓄できるとみて、ボーナス時貯蓄の35万円も
無理がないことが確認できます。
ただし、毎月の手取り24万円のうち
4万円は残業代のため、変動が考えられます。
しかし、残業代が半分の2万円の時でも
5万円の貯蓄ができるようにしておけば安心度は高まります。
さらに、現在の家計よりもあと1万1000円節約をしておくと、
残業代が2万円まで減っても目標額の貯蓄が可能です。
そう思って家計簿を見直したところ、
PCをローンで買っているのが気になりました。
あらかじめPC用の貯蓄をしておいて現金または1・2回払いなどで購入すれば、ローンの利息などはかからずに購入できるうえ、毎月の貯蓄ペースもキープできます。
その他の支出では、自分自身で削れそうなものを、自身で3費目挙げてみてください。
どうしたら削れるかも考えてみましょう。
おそらくそれが最も削りやすい費目となるはずです。
なお、家計簿を拝見する限り、保険に未加入のようですね。
せめて医療保険1本だけでも加入しておくと安心度は高まります。
医療保険など、今まで想定していなかった支出が増えたときには、
節約にも限界があるようです。
節約が厳しければ、残業をもっとがんばることで
不足分を埋める方法もあります。
では最後に、前回作成した貯蓄プランの金融商品を
どうしたらいいか考えてみましょう。
まずは生活予備費ですが、
普通預金と一般財形に預けているようですが、
これは、一部を定期預金にして、
普通預金50万円+定期預金50万円としていくといいでしょう。
その他の貯蓄プランについては、
自身の投資への考え方やリスク許容度などで
選択をするといいでしょう。
<安全重視タイプ>
結婚資金→一般財形
マンション購入資金→住宅財形
<ちょいリスク好きタイプ>
結婚資金→一般財形+外貨預金
(ただし、新婚旅行で行ってもいい国の通貨で)
マンション購入資金→住宅財形+月1万円の投信積立
財形貯蓄は給与からの天引きのため、
貯めやすい商品とみられています。
外貨預金は、円高になったときに外貨で使う予定なら、
トラベラーズチェックを発行してもらえるか、
海外で口座内の外貨預金を引きだせるカードが使えるなど、
「出口」を確認してから利用する銀行などを決めましょう。
また、外貨預金は為替手数料なども
銀行選びのポイントとなります。
マンション購入までは期間10年あるので、
インフレリスクを回避する意味でも、
一部に積立投資信託を組み込むのはいいでしょう。
<貯蓄プラン>
必要な節約がなかなか実現できないときは、
関連する費目のみ記録する「部分家計簿」を
つけてみるのもいいでしょう。
・貯蓄のモチベーションを上げることがまずは大事です!
・貯蓄プランを作成しましょう。
・貯蓄プランを実現するために節約をしましょう。
・金融商品はどう選ぶかを考えてみましょう。
共通テーマ:マネー
コメント 0