Vol.37 貯めテクの基本はサキドリ貯蓄
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回もVol.31、Vol.32、Vol.33、Vol.34、Vol.35、Vol.36に引き続き、
「給料は上手にやりくりしよう!マル秘貯めテク」
を取り上げます。
35歳までに1,000万貯めたいと考えています。
残業が多いせいで、外食費を削れないのが悩みです!?
◆現在、実施中の貯めテク◆
・貯蓄が苦手だったので、給与天引きの財形貯蓄を利用して、
強制的&確実に貯めています。
・家賃が銀行振込なので、ネットバンクを使って、
振込手数料を抑えています。
・実家や彼女との連絡には、IP電話を利用しています。
・買い物の前にはウェブで価格比較しています。
(25歳 男性)
今回はファイナンシャルプランナーとして
執筆、講演、個人相談等で積極的に活動している
杉田ゆみかさんに貯蓄のアドバイスをしてもらいました。
杉田ゆみか プロフィール
中央大学法学部法律学科卒業。
大手生命保険会社、ソフトウェアハウスを経て、
FPハウススターバレリーナを開業。
相談センターでの相談員や大学での講師などを経験し、
現在執筆、講演、個人相談等積極的に活動中。
著書・翻訳本「ファイナンシャル・モデリング」(清文社、翻訳・共著)
「株式投資のための決算書の読み方Q&A」(エクスメディア、共著)
まず、相談者さんは、貯めテクの王道、
「サキドリ貯蓄」をきちんと実践されています。
「月末にあまったお金を貯蓄しよう」と思いつつ、
月末になると「全部使っちゃって、貯蓄できなかった・・・」。
そんな事を繰り返している方はいませんか?
確実に貯蓄をしたいのなら、お給料を受け取ったら最優先で目標額を貯蓄してしまうことが大切です。
この「サキドリ貯蓄」は、貯めテクの基本中の基本です。
財形貯蓄は、お給料からの天引きで貯蓄ができる制度。
勤め先に導入されている場合のみ活用できる制度ですが、確実に貯蓄を行うことができる強力なツールと言えます。
他にも、振込手数料や電話代の節約、買い物前の価格比較など、
日頃から貯めテクをコツコツと実践していることが伺えます。
それでは貯めテクの効果が現れているか、
支出と貯蓄の状況からチェックしてみたいと思います。
まずは毎月の支出を見てみましょう。
プロフィールによると、
貯蓄と家賃を除いた毎月の支出額は142,000円(使途不明金含む)。
一方、統計値※1によると、
34歳以下の独身男性の同平均額は155,187円。
支出が平均よりも低く抑えられていることがわかります。
次に貯蓄額についても比較してみると、
現在貯蓄額100万円に対して、
20歳代の中央値※2は60万円。
多くの20代と比べて良く貯蓄できていることがわかります。
日頃の貯めテク実践の効果が、
きちんと家計簿に現れていると言えますね。
いよいよ本題、「35歳までに1,000万円」という目標が
達成できそうか、考えてみたいと思います。
現在、毎月3万円の貯蓄を行っています。
これを継続した場合、
10年間で貯蓄できる金額はいくらになるでしょうか?
3万円×12ヶ月×10年間=360万円
既にある100万円をプラスしても460万円。
目標の1,000万円に程遠い状況です。
支出や貯蓄額については、
同年代に比べて優秀ですが、
「35歳までに1,000万円」貯めるためには、
更なる貯めテクを実践することが必要です。
次回は、とっておきの貯めテクをご紹介したいと思います。
※1出典「家計調査年報平成18年」総務省
※2出典「家計の金融資産に関する世論調査平成18年」金融広報中央委員会
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