Vol.38 とっておきの4つの貯めテクとは
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「給料は上手にやりくりしよう!マル秘貯めテク」について
ファイナンシャルプランナーとして
執筆、講演、個人相談等で積極的に活動している
杉田ゆみかさんに貯蓄のアドバイスをしてもらいました。
杉田ゆみか プロフィール
中央大学法学部法律学科卒業。
大手生命保険会社、ソフトウェアハウスを経て、
FPハウススターバレリーナを開業。
相談センターでの相談員や大学での講師などを経験し、
現在執筆、講演、個人相談等積極的に活動中。
著書・翻訳本「ファイナンシャル・モデリング」(清文社、翻訳・共著)
「株式投資のための決算書の読み方Q&A」(エクスメディア、共著)
前回は、相談者さんの家計状況を確認し、
「35歳までに1,000万円」を達成できそうか分析しました。
今回は、とっておきの貯めテクをご紹介したいと思います。
貯蓄にあたっては、目標をしっかりと定め、
自分にあった貯蓄プランをたてることが大切です。
目標を達成するためには、
10年間で900万円を貯蓄する必要がありますが、
その貯蓄プランは何通りも考えられます。
【貯蓄プラン案】
例えば、プラン1のように、月収だけで貯蓄しようとすると
毎月7.5万円の貯蓄が必要となり、負担感が増してしまいます。
一方、プラン4であれば、
ボーナス時に15万円の貯蓄が必要ではありますが、
月々の貯蓄は5万円、今より2万円の節約で
目標を達成することができます。
ボーナスは業績次第で増減しますから、
「あって当たり前」と使ってしまわずに、
一定割合を貯蓄にまわす習慣をつけましょう。
そして、ボーナスを上手に活用しながら、
無理のない貯蓄プランをたてることがポイントです。
また、一般的に、結婚すると独身期に比べて支出が増えますから、
独身時代にこそ、しっかり貯蓄しておくことも大切です!
貯蓄プランを決め、更なる節約が必要になった場合には、支出の見直しが必要です。
相談者さんは、「外食が削れないのが悩み」とのことですが、無理に外食費を削って健康を害してしまうのでは本末転倒。
優先順位をつけて、負担感が少ない項目から節約するのが長続きのポイントですよ。
また、家計簿に何に使ったかわからない「使途不明金」が約3万円発生しています。
使途不明金は、無駄遣いされている可能性が高いので、
内容を調査し、そこから節約をはじめてみるのも良いと思います。
サキドリ貯蓄を増やしてみるのも良いでしょう。
銀行には、毎月決めた日に自動的に
一定額を定期預金に振り替える「積立定期預金」がありますから、
「勤め先に財形制度がない!」という人でも、
サキドリ貯蓄ができますよ。
それから、住宅資金を準備したい場合には、
「財形住宅貯蓄」がおすすめ。
これは財形制度のひとつで、
老後資金準備のための「財形年金貯蓄」とあわせて
積立元本550万円※までの利子が非課税になります。
通常、預貯金の利子には
20%の源泉分離課税が適用されますから、とても有利です。
但し、財形住宅貯蓄は目的以外の払出しをすると、
過去についた全利息について20%課税となってしまいます。
「住宅のために・・・」と思って積み立てていたお金が、
結婚や入院など、他の場面で必要になることもありますから、
それも踏まえて活用金額を決めることがポイントです。
※財形年金貯蓄で、保険等の貯蓄商品を利用する場合は、
払込額385万円までが非課税となります。
ためた貯金を上手に増やすのも、貯めテクのひとつ。
住宅購入のための資金は
預貯金など安全性の高い金融商品での運用が基本です。
今、預貯金金利は低く、
預けてもほとんど増えない印象がありますが、
一方で、最近は、金融機関にごとに
金利にかなりの差がついてきています。
金利比較ができるサイトもありますから、
商品比較をするのと同じように、金利についてもきちんと比較し、
有利な商品に預けることがポイントです。
以上、今回は4つの貯めテクをご紹介しました。
目標に向かって、できることから実践してみてください!
・今のままで目標を達成できそうか、分析してみましょう。
・自分にぴったりの貯蓄プランをみつけましょう。
・無理のない項目から節約をはじめるのが長続きの秘訣!
・財形貯蓄制度や積立定期預金を活用してサキドリ貯金を強化しましょう。
・預金金利もしっかり比較! 有利な商品に預けましょう。
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