Vol.45 貯蓄は無理をせずバランスを考えて
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回もVol.39、Vol.40、Vol.41、Vol.42、Vol.43、Vol.44に引き続き、
「大公開!社会人の給与明細とその支出」を取り上げます。
なかなか貯金が出来ないので、 財形貯蓄を導入してみました。
来月から楽しみです。
(25歳男性 入社1年目)
今回は個人のマネープランに関する相談で豊富な経験を持っている
ファイナンシャルプランナーの中里邦宏さんに
貯蓄と家計に対するアドバイスをしてもらいました。
独立系FP事務所 FP提案書工房代表
住宅価格・子供の人数・出産後再就職時期のバランス、
定年前後の退職のタイミングなどの個人マネー相談を業とする。
大型22インチワイド液晶画面でおこなう「一緒にシミュレーション相談」により、
希望と現実の落とし所を分析するのが得意。
見事な家計管理ですね!
支出を項目ごとにコメント付きでまとめ、
家計を見事に分析されています。
そして分析だけでなく、ご自身で支出にメリハリをつけ
倹約を心がけていると感じます。
「これといって無駄遣いをしていない」というコメントは、
まさにその通りだと思います。
相談者さんのお悩みは、自動車を購入するために、
もっと貯蓄したいというものです。
現在の貯蓄残高は15万円で、
普通預金での毎月3万円の貯蓄を5ヶ月前から始めたようです。
半年に1回と考えるとそろそろボーナスが入りますね。
ボーナスは夏と冬で合計48万円あるため、
毎月と同様、しっかり家計管理していけば、
月だけで貯蓄をしているよりも、貯蓄のスピードが上がります。
相談者さんも貯蓄を目的として、
来月より毎月2万円の財形貯蓄を始めるようですね。
ここでは財形貯蓄について説明をしたいと思います。
●財形制度の特典を受けたい人
財形貯蓄には、一般財形貯蓄、
住宅購入資金作りを目的とした財形住宅貯蓄、
老後の資金作りを目的とした財形年金貯蓄の3種類あり、
後者2つには要件を満たす事により、
利子に対する税金が非課税になる特典があります。
また、3種類のいずれかを1年以上続けるなどの要件を満たせば、
財形住宅融資という5年固定金利の住宅融資を受けられる
特典もあります。
●貯蓄を目的とする人
財形貯蓄は、あらかじめ設定した金額を
毎月の給与とボーナスから積立てられることから、
「いつまでに、いくら貯めよう」という
計画的な貯蓄に適しています。
また、ついつい財布や通帳にお金が有ると
使ってしまう人にとっても、
給与天引きである財形貯蓄は、
無駄遣いできなくなる点で適しています。
さて、毎月の手取り収入が20万円、支出が16万円、
定期的な普通預金が3万円なので、
財形貯蓄のために1万円は、
それほど無理なく用意できそうです。
よって、財形貯蓄用の残り1万円を捻出する方法を考えます。
定期的な普通預金、奨学金の返済、家賃は、基本的に削減できない項目なので、その他の支出合計額9.1万円から1万円を捻出しなければなりません。
相談者さん自身の価値観や状況から、削減できるものを決めて実行しましょう。
ただ、元々無駄遣いされていないので、
無理に削減し過ぎてストレスを溜めるのもどうかと思います。
適度なバランスを心がけながら検討してください。
次回は、相談者さんの貯蓄目的である、
自動車の購入についてみていきます。
共通テーマ:マネー
コメント 0