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Vol.55 FXは仕組みを理解してルールを作る

投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。

今回もVol.49Vol.50Vol.51Vol.52Vol.53Vol.54に引き続き、
「FXをするなら知っておきたい、
急激な円高ドル安、そのカラクリと対応」
を取り上げます。

Q.最近、FX(外国為替証拠金取引)をはじめました。

ところが、昨年後半からドル安が急激に進んだため、
相場のスピードについていけず、損をしてしまいました。

ドル安の原因といわれているサブプイライムローン問題によって
アメリカの景気も悪くなりそうだという見方もあり、
私の理解の範疇を超えて、
話の規模がどんどん大きくなっているような気がします。

今回の円高ドル安の背景の解説と、
今後FXで取引をするにあたってのアドバイスを
いただけないでしょうか。

(30代 男性)

今回は「国際分散投資」のアドバイスを専門としている
国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一さんに答えてもらいました。

arakawa.jpg荒川雄一 プロフィール

国際フィナンシャルコンサルタント
IFA JAPAN(R)株式会社 代表

独立系ファイナンシャルアドバイザーとして
「国際分散投資」を専門とし、海外ファンドを用いた
「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)」で高い評価を得ている。

執筆、講演活動のほか、メルマガ「海外ファンドで資産を作ろう!」好評発行中!

日本FP協会認定CFP(R)


こんにちは!国際フィナンシャルコンサルタントの荒川雄一です。
さて、ご質問の件について、解説いたしましょう。

■円高ドル安の背景

ご存じのように、 アメリカの低所得者向けの住宅ローン
(サブプライムローン)問題に端を発して、
アメリカはじめ先進国の数多くの金融機関が大きな損失を計上し、
いまだ収束の目途は立っていません。

昨年、このサブプライム問題が顕在化するまでは、
円ドルレートは、1ドル=120円台の非常に安定した
「ボックス圏」で推移していました。

その安定したボックス圏の中、
外資系金融機関やヘッジファンドなどは、
超低金利の「円」を借りて外貨で運用を行う、
いわゆる「円キャリートレード」を行っていました。

また、日本の個人投資家は、円と米ドルの金利差に着目し、
金利(スワップポイント)で収益を得ようと、
円を売って米ドルを買うポジションで、
FXトレードを行っていたわけです。

ところが、サブプライム問題が顕在化し、
「円キャリートレード」を行っていた外資系金融機関は
一斉に「円」を買い戻し(ドルは売られ)、
利益確定に走りました(さすが、プロは動きが早いです!)。

また、アメリカの景気後退が明らかになるに従い、
さらにドルは売られ、結果、急激に「円高」が進行しました。

残念ながら、ロスカット(損切り)ルールを持っていなかった個人投資家や
レバレッジ(投資倍率)をかけすぎていた投資家は大金を失い、
最悪のケースでは自己破産に追い込まれた人もいました。

実質的には、「円高」というよりは、
急激な「ドル安」が進んだ結果ですが、
為替変動の激しい一面が出た出来事だった
といえるでしょう。

FXトレードは、為替取引という単純な投資法ですが、
反面、為替の変動要因は複雑化しているため、
FXに取り組む前に、まずはしっかり“仕組み”を理解するとともに、
“自分ルール”を作ることが大変重要なポイント
と言えます。

■FX取引の特徴

ここでは、FXの基本的な特徴をおさらいしておきましょう!

blogFIN55.jpg1.小額から取引可能(レバレッジの活用)

FX取引は、証拠金として預けた資金に“レバレッジ”をかけることにより、より大きな取引を行うことが可能です。

証拠金は業者によってまちまちですが、数万円程度から取引を行えるところが多くあります。

仮に、10倍のレバレッジをかけた場合は、10万円の証拠金で100万円分の外貨取引(購入)が可能ということです。

2.為替手数料などのコストが低い

他の外貨建ての商品(外貨預金、外貨建てMMFなど)と比較した場合、
一番の特徴が為替手数料を非常に低く設定しているということです。

FX業者の場合、昨今の競争の激化もあり、
手数料を数銭~数十銭と、大手銀行の10分の1以下としている業者が
多く見受けられます。

3.スワップポイント(スワップ金利)がつく

いわゆる通貨間の“金利差”によるスワップポイントが、
外貨預金などへの投資に比べて有利となっています。

一般的に、金利の安い通貨を売り金利の高い通貨を買って
保有することにより、金利の“差額分”がプラスになる為、
スワップポイントを得る事ができます(金利の受取)。

4.幅広い通貨にアクセス可能

今まで外貨投資というと、
基軸通貨である「米ドル」を中心に、最近では「ユーロ」「ポンド」、
また金利の高い「豪ドル」や「NZドル」などが一般的でしたが、
FX取引の場合、業者によっては「中国元」「南アフリカランド」
「韓国ウォン」など様々な通貨に投資することが可能となっています。

FXの基本的な特徴は理解していただけましたか。

この続きは、次回をお楽しみに!

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2008-05-27 11:16  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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