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Vol.77 ボーナスを増やすなら新興国に投資

投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。

今回も前回に引き続き、
「こんな時にこそオススメの、ボーナス運用術とは?」
を取り上げます。

Q.念願のボーナスが入ったのですが、
多少は将来のために運用したいと考えています。

でも、株も為替も少し前から大変なことになっていて
どんな商品に投資をすればいいのか不安です。

平日は忙しいので、夜に投資状況が自宅のパソコンで確認できる
オンライン証券を利用したいと考えています。

ぜひオススメのボーナス運用方法を教えてください。

(30代 男性)

今回は新聞、マネー雑誌、経済誌など様々なメディアで活躍中の
ファイナンシャルプランナー 深野康彦さんに答えてもらいました


深野康彦 プロフィール

有限会社ファイナンシャルリサーチ代表
ファイナンシャルプランナー

様々なメディアを中心に、個人の資産運用や管理、家計管理や見直しなど、お金に関する啓蒙活動や、新聞・マネー雑誌、経済誌などへの執筆・取材協力および金融データの提供を行っている。

ラジオ日経ファイナンシャルBOX/木曜日のパーソナリティでもある。
主な著書に『家計崩壊──「見えないインフレ」時代を生きる知恵 (講談社+α新書)』(講談社)などがある。

■不安であればMMFやMRFで様子を見ては

世界を震撼させた金融不安は、
「100年に1度の出来事」などといわれていますが、
裏を返せば「100年に1度の投資のチャンス」といえなくもありません。

とはいえ、金融不安が完全に拭いされていないことから、
積極的に投資をすることは勇気がいることでしょう。

そこで、積極的に投資をする環境が整うまでは、流動性が高く、
かつ運用実績も1年物の定期預金を恒常的に上回っている
MMFやMRFを利用
されてはいかがでしょうか。

MMF、MRFともに公社債投資信託の1種で、
運用対象は短期の金融商品や短期の国債などが中心で、
株式には一切投資が行われていません。

投資信託の中では、安全性に配慮された商品といえます。

気になる運用実績はMMFが0.52%前後、
MRFが0.41%前後となっており、
メガバンクの1年定期の金利0.25%と比較すれば、
2倍程度の実績利回りとなっています。

しかも、MRFはいつでもペナルティなしで出し入れ自由。

MMFもいつでも解約することができるものの、
預入れをしてから30日未満の解約では、
元金1万円(1万口)に対して10円の手数料が徴収されてしまいます。

30日以上であればペナルティがないので、
30日以上預けておける資金での利用になりますが、
30日で市場の不安が払拭されるとは到底思えません。

30日未満のペナルティは、
さほど意識しなくてもよい気がしてなりません。

■資産を増やしたいなら新興国をはずすことはできない

ここまでは、石橋をたたいて渡るような
アドバイスをさせていただきましたが、
後半では今を100年に1度のチャンスと捉え、
積極的に投資される投資家向けの商品を検討してみましょう。

blogFIN77.jpg11月半ばに米国でG20なる金融サミットが開かれたように、世界の枠組みは先進国だけの集まりから、新興国を含めた体制に変わっていることを認識する必要があります。

実体経済で、新興国を抜きにすることができないのならば、資産運用においても、新興国を組み入れなければ、資産を大きく増やすことは難しくなるといわざるを得ません

世界的に景気後退懸念が顕在化しており、
先進国は軒並みマイナス成長の予測となっていますが、
新興国は成長率が鈍化したとはいえプラス成長なのです。

新興国の株式市場などは金融危機の影響を大きく受け急落していますが、
これからの成長を考えるならば、むしろ安く買うことができるチャンスと
前向きに捉えたいところです。

ただし、金融不安が払拭されていないことから、
当面、相場の乱高下が続くことが予想されます。

タイミングを見計らって安いところで買ったと思っても、
さらに相場は下がることも十分考えられます。

相場の底や天井は、後になってわかることなので、
タイミングを計ることに神経を磨り減らすより、
時間分散を活用した投資を行うことをおすすめ
します。

今回のボーナスから、定時定額購入(積立方式で)で、
新興国株で運用される投資信託を買い始めてはいかがでしょう。

ちなみに、筆者の狙い目はアジア株で運用される投資信託。

21世紀はアジアの時代ともいわれ、
かつ米国の国家情報会議が「富は今後西洋から東洋に」
と展望したことも心強い限りだからです。

今回のポイント!

・慎重にいくなら流動性の高いMMFやMRFで様子を見よう。

・積極的にいくなら投資信託を積立方式で購入し始めてはいかが。

・世界経済が新興国を無視できない今、
 資産運用でも新興国ははずすことができない。

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2008-12-24 11:10  nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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