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Vol.8 新興国ファンドや金ETFにも注目

投資や保険など、お金に関する様々なテーマに
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。

今回も前回に引き続き
「ボーナスでチャンスをつかめ!とっておき運用術」
について
経済アナリスト 田嶋智太郎さんに答えていただきました。


田嶋智太郎 プロフィール

慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJ証券勤務を経て転身。

金融・経済全般から戦略的な企業経営、
個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究する。

週刊現代など、活字メディアの連載執筆、コメント掲載多数。
数多くのWEBサイトで株式、外国為替等のコラム執筆を担当し、
株式・外為ストラテジストとしても高い評価を得ている。

テレビ(テレビ朝日「やじうまプラス」、BS朝日「サンデーオンライン」)や
ラジオ(毎日放送「鋭ちゃんのあさいちラジオ」)などのレギュラー出演を経て、
現在は日経CNBC「マーケットラップ」のレギュラーコメンテータを務める。

主な著書は「財産見直しマニュアル」(ぱる出版)
外貨でトクする本―10ドルから始めよう!」(ダイヤモンド社)など。

オフィシャルHPは http://www.e-minamiaoyama.com/

前回も述べましたように、
いま私たちが直面している地球温暖化や水危機、
食糧危機などの問題は、その背景に
いわゆるBRICs諸国をはじめとする新興諸国の高度な経済発展があり、
間違っても「問題解決のために経済発展を止めよ!」などと
言えるものではありません。

経済発展によって新興諸国の人口は爆発的に増えており、
同時に生活水準が向上していることから道路や橋やビル、
鉄道や高速道路などの社会的インフラ整備がどんどん進み、
エネルギー消費は大膨張。

化石燃料に代わる新たなエネルギー源としてバイオ燃料が注目され、
結果的にトウモロコシの価格が上昇し、
トウモロコシの作付面積が拡大していることから
オレンジなど作物の収穫は減少していますが、
その一方で需要は急拡大しています。

同時に、地球温室化ガスの排出も膨大になり、
地球温暖化が進むほど世界で穀物などの収穫が落ち込み、
その価格は上昇の一途を辿るという、
ある意味で悪循環が続いています。

しかし、逆に考えますと、
それだけ新興諸国の発展が目覚しいということは間違いありません。

また、資源価格が上昇するほど
潤う国や地域がある
ということも事実です。

どうやら、今後はそうした点に注目して投信を選ぶ、
運用商品を見極めるということが重要になってくるのではないでしょうか。

■新興諸国やユーロ地域の発展に注目

BRICsと言えば、
周知の通り、ブラジル、ロシア、インド、中国のことです。

これらの国々が目覚しい経済発展を遂げていることに注目し、
各国で活躍する企業を運用対象とする投信は、
既に数多く設定・運用されています。

数年前から、いわゆる「中国株ファンド」は
日本の投資家の間でも抜群の人気。

そして、次に「インド株ファンド」に
注目が集まったことも記憶に新しいところでしょう。

そして最近は、ロシアやブラジルで活躍する企業に注目した
投信の設定・運用も行われています。

個々に「中国」、「インド」などに特化した投信に挑戦するもよし、
それぞれに資金を分散するもよし。

あるいは、BRICs全体に分散投資する投信を
選択するというのも一手
でしょう。

BRICsと同様に、
最近は中東欧諸国の発展にも目を見張るものがあります

その発展をチャンスと捉え、
中東欧諸国との結びつきを強めている
ユーロ参加国(13カ国)の経済発展も長らく続いています

こうしたことを背景に、
最近では「ユーロ地域」に注目した投信、
あるいは「ロシア・中東欧地域」に注目した投信といったものも増えており、
いずれも将来有望と考えていいでしょう。

このところ、外国為替市場ではユーロの価値が上昇し続けており、
ユーロ・円のレートも上昇しています。

仮に、ユーロ地域で活躍する企業の株式を組み入れた投信、
あるいはユーロ地域の国や企業が発行する債券を組み入れた投信を買った場合、
実質的にユーロ・円レートが上昇するほど、
運用実績にもプラスに作用する
ということは念頭に置いておきたいものです。

■金価格の上昇に連動する投信

これまで見たように、新興諸国などの経済発展は直接的、
あるいは間接的にも国際商品市況を高止まりさせています。

周知の通り、なかでも価格上昇がとくに目立っているものの一つが金価格です。

金価格の上昇は、一つに高度な経済発展が続いている中国やインドでの消費量が一段と増加していることも一因。

また、このところ各国通貨に対して米ドルの価値が低下し続けていることから、ドルの代替として金の価値が見直されているという側面もあります。

米国発のサブプライムローン問題の余波で、
グローバル投資家がリスク回避を目的に
手持ち資金を金にシフトしていることも事実ですし、
世界的に高まるインフレや多発するテロを背景に、
あらためて金の価値が見直されているということも見逃せない事実です。

今後も、金価格は基本的に上昇基調を続けるものと見られています。

だとすれば、金価格の上昇に連動するタイプの投信を持っておく
ということは非常に重要なことではないでしょうか。

一つに、世界の金鉱会社を投資対象とする
「金鉱株ファンド」という選択肢があります。

また、株式市場に上場し、
金価格に連動する投信=金ETFに注目するというのも有効でしょう。

今回のポイント!

・預貯金に代わる運用商品として投資信託(投信)は有望。

・投信を選ぶ際には、取引コストや時代のテーマに注目。

・環境関連ファンドは中長期で向き合えるものの一つ。

・資源価格高の恩恵に預かる資源関連ファンドも将来有望。

・地球温暖化や資源価格高騰の背後には新興諸国の目覚しい発展がある。

・今後も新興諸国やユーロ地域の発展が大いに期待される。

・ユーロなど外貨の値上がりは外国投信の運用にもプラス。

・金価格の上昇に連動する投信を選択することは非常に有効。



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2007-12-07 11:29  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(3) 
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