Vol.16 保険の不払対策は連絡先の確認から
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「保険が請求漏れにならないための注意点を教えてください」について
So-net「マネー」blog「保険とローンの家計簿見直しクリニック」
でもお馴染みの、ファイナンシャルプランナー 吹田朝子さんに
答えていただきました。
吹田朝子 プロフィール
保険会社の企画・調査、予算管理部門を経て
1994年ファイナンシャルプランナーとして独立。
2001年女性ファイナンシャルプランナーチーム
「マネーカウンセリングネットWealth」を共宰。
一般家庭から企業の従業員まで、1人1人の価値観を尊重しながら前向きに相談に応じるのがモットー。
特に保険と住宅ローンが得意。
著作に「『住宅ローン』賢い人はこう借りる! 」(PHP研究所)
「むちゃリッチになる、今日からのお金持ちレシピ (アスカビジネス)」(明日香出版社)がある。
前回は、保険金不払いの原因と
保険会社側の対応をみてみましたが、
自分自身で、不安に巻き込まれないためにできることは、
加入している保険契約の問合せ先・連絡先を
確認しておくことから始まります。
その際、あなたの保険契約が、
営業職員や保険代理店を経由して契約したものか、
インターネットなど通信販売で契約したものかによって、
次のように最低限の確認すべき事項や要求できることが
異なってきます。
(1)営業職員や保険代理店を経由して契約した場合
あなたが、営業職員や保険代理店を経由して契約した場合は、
その担当者が今も連絡とれる状態かどうかを必ず確認してください。
担当者がわからない、あるいは、気が合わないなと感じる場合は、
「信頼できる方を担当者として紹介してください」と、
堂々と保険会社へ要求することもできます。
なお、加入している保険契約から、
どんなときにどのような給付金が請求できるのかも、
保険証券や設計書をみて整理しておきたいですが、
もし、わかりにくい点があれば、
遠慮せずにどんどん担当者へ質問をして契約内容の理解を深め、
担当者とのコミュニケーションを良好にしておくこともポイントです。
(2)通信販売で保険契約をしていた場合
一方、あなたが、通信販売で保険契約をしていた場合は、保険料は割安な分、通常、問い合わせ先はコールセンターであることが多いでしょう。
そのときも、ご自身が契約している内容について、不明点は積極的に質問をし、回答してくれた電話口の対応者の名前をその都度、聞いておくべきです。
ただし、通信販売の場合は、
担当者とのコミュニケーションよりも、
自分から問い合わせるなど行動を起こすことがまず第一で、
保障内容の理解とともに行動力がモノを言うといえるでしょう。
(3)病院の医師とのコミュニケーションもよくとっておきたい
そして、医療機関にかかり、
保険金や給付金を請求できるような状況になったら、
医師とのコミュニケーションをしっかりとっておくことも、
スムーズに支払いを受けられるポイントです。
それによって、手術の名称を事前にはっきり教えてくれたり、
入院日数や原因についても、極力あいまいな表現は避け、
約款に則った判断がなされやすいように
診断書に記入してもらえたといった事例もでています。
・保険金等の不払い問題の原因は、告知時の自分の健康状態に対する認識違い、医師の診断書内容に対する保険会社の認識不足などがあったが、各社は2007年現在それらの解決に着手している。
・対策として各自がまずできることは、保険契約の問い合せ窓口を確認することで、特に営業職員・代理店経由の契約では、信頼できる担当者を紹介してもらうなど、適切な担当者が見つかるまで働きかけが必要。保障の内容もわかるまで質問して確認したい。
・通販契約の場合は、自分で保障内容の理解から、請求などの行動まで、自ら判断して行動を起こせる力が必要で人任せにしないことがコツ。
・医療機関にかかった際の医師とのコミュニケーションも、適切な診断書とスムーズな保険金支払に大切。
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