Vol.23 まずはライフプランの目的を確認!
投資や保険など、お金に関する様々な質問や相談に
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今月は「新年度からのライフプランの立てかた、
教えてください」を取り上げます。
これを機会に将来について夫婦でしっかり
ライフプランを立てるべきではと考えはじめました。
ただ、どの時期にどれだけの金額が必要になるか
プランを考えようにも、あまりに漠然としていて
見当がつきません。
せっかくなので年度の変わる4月からでも
実行していきたいのですが、
どのような点に注意をしてライフプランを
立てればいいのでしょうか?
(30代 女性)
今回はコラム『幸せを呼び込むマネー・カウンセリング』でもお馴染みの
ファイナンシャルプランナー金子祐子さんに答えていただきました。
金子祐子 プロフィール
神田生まれの江戸っ子ファイナンシャルプランナー&マネーコーチ。
特にシングルのプランニングを得意とする。
「より幸せになるために・夢をかなえるために」をモットーに
「幸せ」と「お金」の関係を探るべく、
FPという枠にとどまることなく活動を続けている。
オフィスBLISS代表。
お子さんの誕生をきっかけに
ライフプランを立てようとするなんて、
素晴らしいことですね。
確かに、就職したり、結婚したり、
子供が生まれたりといったことは、
改めて人生を考えるための、
いいきっかけになります。
さて、そのライフプラン、
直訳すると「人生設計」という意味になります。
ちょっと昔までなら、個人的に何も考えなくても、
周りの人と同じように就職し、結婚し、
子供を生んで育て、家を買い、
定年退職まで同じ会社につとめ、
退職したら年金と退職金で生活する、といった
お定まりのライフプランがありました。
しかし今では、結婚する・しない、
子どもを持つ・持たない、家を買う・買わないと、
選択はまったく人それぞれ。
仕事にしても1~2回の転職は普通のこと、
独立起業する人も多くなっています。
それに、なにより退職後に年金だけで
生活するというのはなかなか難しいことに
なってしまいました。
ですから、現在では自分の価値観に沿った、
それぞれ独自のライフプランが
必要な時代になっているのです。
一口にライフプランといっても、生きがいや仕事、健康や家族との関係などさまざまな切り口がありますが、ファイナンシャルプランニングの観点では「人生に係るお金の収支計算プラン」という意味でとらえます。
どんな人生を送るにしても経済的な基盤というものは無視できない重要なもの。
将来に対してある程度の目安を持っておくということは、いわば人生における羅針盤を持っておくということなのです。
ライフプラン=「人生に係るお金の収支計算プラン」というと、
いきなり家計簿を持ってきて、お金の計算を始める人がいますが、
ちょっと待ってください。
ここで、確認しておきたいのが
ライフプランを立てるそもそもの目的です。
それはやはり、どんな家庭においても
「幸せに生活するため」なのではないでしょうか。
ですから、お金について考える前に
するべきことがあります。
それは、自分たちがどんな生活がしたいのか?
自分たちが望む理想の暮らしや夢とは何なのか?
家族でよく話し合い、目標や価値観を
すり合わせておくことです。
夫だけ、あるいは妻だけが、
自分の理想に従って勝手にプランを立て、
そのプランを他の家族に押しつけてしまっては、
せっかくプランを立てても
その実行段階で他の家族がストレスを感じ、
ほころびが出ないとも限りません。
家族のひとりひとりが運命共同体として、
進んでその実行に協力していけるようなプランを
考える必要があるのです。
目標や価値観のすり合わせが済んだら、
いよいよ具体的な作業に入っていきましょう。
その方法は次回で詳しくみていきます。
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