Vol.14 ボーナスの運用には資源関連投信も
投資や保険など、お金に関する様々なテーマに
幅広い分野のプロフェッショナルがズバリ答えるこのコラム。
今回も前回に引き続き
「ボーナスでチャンスをつかめ!とっておき運用術」について
メディア出演や講演活動、個人相談などを通じて、
マネー&キャリアの情報を発信している
ファイナンシャルプランナーの和泉昭子さんに答えていただきました。
和泉昭子 プロフィール
生活経済ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー
横浜国立大学卒業後、出版社・放送局を経て、
フリーのキャスターに転身。
NHKを中心に、ニュース・情報番組を担当。
95年CFP(ファイナンシャル・プランナー上級資格)取得後、現職へ。
現在は、メディア出演や講演活動、
個人相談などを通じて、マネー&キャリアの情報を発信。
・テレビ、ラジオのコメンテータ
・新聞・雑誌・書籍の執筆・監修
・講演、セミナー、パネルディスカッション、研修などの実績多数
今年9月、女性FPを中心とする専門家集団
「(株)プラチナ・コンシェルジュ」を設立。
代表取締役に就任。
この冬のボーナス、私なら、
新興国株ファンドまたは資源関連ファンドに投資します。
そこで、今回は資源関連ファンドについてご紹介しましょう。
最近、ガソリンの値上げなど、
原油高騰の影響があちこちに出てきていますね。
実は原油だけでなく、金やプラチナなど、
天然資源全体が値上がり傾向にあるのです。
これは、前回の話にも関係するのですが、
人口が10億を超える中国やインドといった
大きな国が経済的に発展することで、
エネルギーや鉱物資源などの需要が高まるのが大きな要因。
中国の鉄鉱不足が原因で、
日本のマンションのコストが上がるという話は、
皆さんも聞いたことがあるでしょう。
資源への投資は、
こうした海外の経済発展が原因で起こる
インフレのヘッジ機能もあるのです。
もちろん短期的には、
ヘッジファンドなど投機的な資金の影響もあり、
最近の状況は加熱しすぎという見方もあります。
前回の新興国投資と同様、
資源関連ファンドの値動きは大きめなので、
投資する場合は、
ある程度の覚悟が必要でしょう。
ただ、未だ発展途上にある新興大国やポストBRICs諸国で、
この先、さらに多くの人たちが豊かになっていくことを考えると、
必ずしも一時的なブームと言えないのでは・・・と、
私自身は思っているのです。
資源関連ファンドをポートフォリオ(資産の組合せ)に加えたい
もうひとつの理由は、こうした「実物」への投資は、
株や債券と異なる値動きをするというのもあります。
アメリカ同時多発テロの際、米国株のみならず、世界中の株や債券が値下がりしたのを覚えているでしょうか。
世界の国々の結びつきが強まる中、国際分散投資はその効果が弱まる傾向にあるのですが、金や原油などは「有事に強い」と言われ、リスクヘッジの役目を果たしてくれるのです。
これは「オルタナティブ投資」といって、年金基金などの機関投資家も採用している手法です。
とはいえ、あくまでオルタナティブ(代替手段)ですから、
資産全体の5~10%程度の比率に留めるのが基本ですけど・・・。
さあ。これでもう、ガソリン値上げのニュースに
悩む必要はなくなりましたね。
それどころか、にんまりと、
余裕の笑みを浮かべていられるかもしれません。
・複数の新興国に分散投資するファンドが有望。
・オリンピックが終わる中国は不安要素あり。
・新興国の成長とともに資源も期待できる。
・資源関連投資で、インフレヘッジと分散効果アップ。
・オルタナティブ投資は、全体の5~10%程度の止めるのが基本。
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